2011年12月18日日曜日

Sente 6.5の衝撃: 新ノートインターフェイスやシングルコレクションタブなど


Senteが6.5になりました。メジャーアップデートだそうです。今回のアップデートはかなり気合いが入っていて、心くすぐられる新しい機能や地味ながらも着実な改善が随所にみられます。これらの変更点すべてを試したわけではないんですが、新しくなったノート機能やシングルコレクションタブなど、個人的に気に入った機能をいくつか紹介してみます。


ノート機能の新インターフェイス
Senteでは文献に注釈を付けたりマーカー(Highlight)を入れられるノート機能が用意されています。ノート機能の中でもいくつか変更点があるんですが、最も注目すべきはPDFに入れたマーカーの色がノートの色に反映されるようになったことです(下画像)。

New notes interface

今までは、PDF上のマーカーの色は指定できても、対応するノートにマーカーの色が反映されず、ノートの色はすべて同一でした。今回のアップデートでマーカーの色=ノートの色となったことで、注釈部分を見分けやすくなりました。

また、ノートにマウスオーバーした時に表示される項目(Close, Delete, Copy)に"Source"が加わりました。これをクリックすることで、そのノートがハイライト表示している箇所にジャンプできます。一つのPDFに沢山のノートを書いている場合に便利な機能ですね。


シングルコレクションタブ
6.5から新たに導入されたシングルコレクションタブ(Single collection tabs)は、コレクションをタブで開くための機能です。例えば、以下の画像はModified in the last weekというコレクションをタブで開いたものです。コレクションであればなんでも開けるので、デフォルトで用意されているRecentやBy Statusコレクションだけでなく、自分で作成したスマートコレクションなんかでも使えます。

Single collection tabs


タブで開いた場合、画面左に表示されていたライブラリ表示がなくなるので、スペース的な無駄がなくなり閲覧がより快適になると思います。


その他の注目機能
Senteの公式ブログではmultiple-line reference list viewと紹介されている、リファレンスリストの新しい表示方式。これまで文献情報は一行表示でしたが、今回からは3行表示がスタンダードとなります。3行の内訳は文献名、著者名、その他文献情報となっていて、添付ファイルのサムネイルも左端に表示されます。

Standard View

もちろん、今までの一行表示(グリッドビュー)も選択可能ですが、やはり新しい表示方式のほうが断然見やすいですね。MacBook Airの11インチのように画面サイズに余裕の無いマシンでSenteを動かさないかぎり、グリッドビューとはおさらばです。

Grid View

地味な機能ですが、Macのプリントダイアログへの対応も6.5の新機能です。ダイアログのPDFメニューから、PDFを直接Senteに送ることができるようになりました。

Save PDF to Sente

他にも、Mac OS 10.7のフルスクリーンモードへの対応や、セットアップメニューの改善など、本当に沢山の新機能や改良点があります。Senteには、高機能だけどデザインや操作性が少し野暮ったいというイメージがありましたが、6.5で実にMacらしいソフトに仕上がったんじゃないでしょうか。Macで使える文献管理ソフトはBibdeskMendeleyPapersなどがありますが、Senteにして良かったと思う今日この頃です。

参考
Sente 6.5.6 Released - The Sente Blog

2011年12月14日水曜日

deliciousのカテゴライズ機能と新たなデザインが良い

deliciousの新しいデザイン

長らく愛用しているソーシャルブックマークサービスのdelicious。本家Yahoo!に買収されてdel.icio.usからdeliciousへと変わり、2011の春には閉鎖されるとの噂が流れたものの、AVOSなる組織へ引き取っていただいて今日に至るわけです。AVOSに移ってからちょくちょくUIが変更になったりリンクコレクション機能であるStackが追加されたりと地道な改良が加えられてきたんですが、2011年12月13日、大幅なデザイン変更と気の利いた機能が追加されました。変更点は本家ブログで詳しく紹介されているんですが、個人的に最も惹かれたのはカテゴライズ機能。今まで無かったこと自体が不思議なんですが、こんな機能を待ってたんです。



deliciousにおけるカテゴライズ
deliciousでのカテゴリーは個々のブックマークに対するものではなく、いくつかのブックマークを集めたコレクションであるstackに対して付けられます。ブックマーク自体の分類にはタグを使いますが、複数のブックマークが混在するstackではカテゴリーを指定しておくことでより簡単に興味のある記事に辿り着けるようになります。

Categories

例えばTechnology & Scienceのカテゴリーには


などの興味を惹かれるstackが掲載されています。デフォルトではPopular Today表示になっているので、そのカテゴリーで人気のstackが表示されるわけです。もちろん、RecentやPopular This Weekなどに変更して表示させることも可能です。

Stacks in Technology & Science


カテゴライズ機能の魅力
今回のカテゴライズ機能の登場により、僕にとってdeliciousが単なるブックマークの保管場所ではなく、あらゆる情報がみつかる巨大な本屋さんになった気がします。都会の大きな本屋さんを訪れた時に気持ちが高まるあの感じです。もちろん、deliciousはソーシャルブックマークなので、人気のブックマークやstackがトップページに表示されたり、それらをフォローすることは今までも可能でした。でも、あらゆる分野の情報が溢れ過ぎていて、雑多に山積みされた書店といった印象。興味のある分野の情報を探し出すのに多少の労力が必要でした。今回、カテゴリーによって情報が整理されたことで、今まで埋もれていた情報をより入手し易くなったんじゃないかと思います。

デザインについても、ブックマーク先の画像をサムネイル表示することでかなりグラフィカルになってますし、眺めてるだけでも楽しくなりました。deliciousはGmailとならんで僕の大好きなウェブサービスの一つなので、今回のような改良は大歓迎です。日本におけるソーシャルブックマークサービスははてなブックマークが人気のようですが、deliciousも捨てたもんじゃありません!

2011年12月7日水曜日

BodyParts3Dによる頭蓋骨モデルの作図とブログへの埋め込みテスト

BodyParts3D操作画面

自分の研究とは全く関係ないんですが、たま〜に臓器や骨格などの人体モデルを作図したいときがあります。でも、Illustratorのようなソフトで一から作るのは非常に面倒。ネット上の図を無断で使うわけにもいかないし、と思っていた時に発見したのがBodyParts3D。ウェブブラウザ上で無料で使えるサービスのようです。2010年にGoogleが公開したGoogle Body Borwser(現在はZygote Media Group, Inc.がライセンスを所有しているようです)と同じようなものだと思ってたんですが、実際に使ってみると遥かに多機能で驚きました。個人的に感動したのは、組織毎に色分けした図を作成可能なことや、作成した図を書き出せるだけじゃなくてサイトに埋め込めること。ということで、実際に頭蓋骨を作図して、以下に埋め込んでみました。


画像の移動や視点調整、自動回転、表示倍率などを直接変更できるのがうれしいですね。ちなみに、この図では前頭骨のみを赤くしてみました。あるパーツのみに注目して欲しい場合、こんな図が作れると非常に助かります。と思っていたら、なんとWikipediaで使われている一部の画像(以下リンク)はまさにこのBodyParts3Dで作られていることを発見。
色が透明だったり、顎が開いていたり。使いこなせばこんな見せ方もできるんですね。
詳しい使い方は、公式動画ユーザーガイドが参考になります。

BodyParts3D, Copyrightc 2008 ライフサイエンス統合データベースセンター  licensed by CC表示-継承2.1 日本”

LinkWithin

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...